落語「紙入」の舞台を行く 古今亭志ん朝の噺、「紙入」(かみいれ)
■呉服屋(ごふくや);昔は反物を売るのが呉服屋であったが、後年、仕立てた着物も売るようになった。現金掛け値無しで評判を取った越後屋さんが有名です。日本橋の現三越です。
■小間物屋(こまものや);芝の「若狭屋」と「かねやす」が、江戸では指折りの高級小間物店であった。
個人経営の背負い小間物屋さんもいますが、大店の小間物屋さんでは、小僧さんを大勢使っていて、お得意さん回りをさせていた。若い小僧さんでイケメンには、志ん朝も言っているように、そそっかしいおかみさん連中が若い連中とおかしな事になってしまうと言うことがあったようです。
上写真;「かねやす」暖簾(実物)。文京ふるさと歴史館蔵。下:現在の「かねやす」。
■間男(まおとこ);夫のある女が他の男と密通すること。また、その男。情夫を持つこと。男女が私通すること。
■間男の小ばなし;
■紙入れ(かみいれ);「紙入れ」は「三徳」とも言います。『広辞苑』によれば、「(三つの徳用がある意)
鼻紙袋の一種。更紗または緞子で作り、鼻紙を挟む口とは別に書付・楊枝を入れる口をも付けたもの。江戸時代に流行。
「紙入れ」左:外側は平凡な単色ですが、それを開くと、右:派手な色合いで、小物類が入れられます。其角堂(きかくどう)コレクション、江戸風俗研究家の平野英夫氏蔵。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20071112/140344/?rt=nocnt より
「古渡り更紗散り縫い聖母子紙入れ」 アベマリアが描かれた紙入れ。三つ折れになっていて小物も入れられます。江戸東京博物館蔵
■煙草入れ(たばこいれ);
たばこを携帯する袋から出発したたばこ入れは、きせるも合わせて持てるように専用の筒がつけられ、機能的になりました。さまざまな形のなかで、代表的なものは腰に提げる「提げ(さげ)たばこ入れ」と着物の懐(ふところ)に入れる「懐中(かいちゅう)たばこ入れ」です。特に、提げたばこ入れは、腰まわりの装飾品として庶民に愛用され、個性的なものも作られました。また、たばこ入れの発達は、他の袋物の発達にも大きな影響を与えました。
■マクラから、間男うわさ話
2015年2月記 前の落語の舞台へ 落語のホームページへ戻る 次の落語の舞台へ |