落語「雨乞い源兵衛」の舞台を行く
小佐田定雄作 桂枝雀の噺、「雨乞い源兵衛」(あまごいげんべい)より
■禰宜(ねぎ);神社に奉職する神職の総称。古くは神主と祝(はふり)の間に位置したが、現在の職制では宮司・権宮司の下に置かれる。伊勢神宮では、少宮司の次、宮掌の上位。宮司の命を受け祭祀に奉仕し、事務をつかさどった。
■龍神さん(りゅうじん);龍宮に住むと伝えられる龍。水神や海神として各地で祀られている。
「九龍図巻」陳容画(南宋)、ボストン美術館蔵
■一子相伝(いっしそうでん);学術・技芸などの奥義をわが子の一人だけに伝えて他にもらさないこと。
■雨乞い(あまごい);ひでりの時、降雨を神仏に祈ること。ひでりの時、降雨を神仏に祈る唄を雨乞い唄と言い、民謡として諸国に伝わる。またその時に踊るのが、雨乞い踊。多くは太鼓を打ち、蓑・笠をつけて踊る。
■向島の三囲(みめぐり)神社の句碑;雨乞の碑「夕立や田をみめぐりの神ならば」 其角
■車軸を流すような雨;車軸とは、車輪と車輪をつないでいる心棒のことです。この車軸を天から落とすような太い雨脚の雨がガンガン降ってくる様子を、「車軸を流す」あるいは「車軸を降らす」、「車軸を下す」と表現します。
■庄屋(しょうや);いくつかの村を取り仕切っていたのは
大庄屋、村を取り仕切っていたのは庄屋と言われる役職者でした。大庄屋は役職柄、幕府や藩から扶持(給与)が支給され苗字の公称、帯刀を許可されていた者が多くいたようです。庄屋も苗字の公称や帯刀を許可されていた者がいましたが、少数だったようです。畿内西国方面では庄屋、東国方面では名主と呼ぶことが多い。北陸・東北では肝煎(キモイリ)といった。
2016年3月記 前の落語の舞台へ 落語のホームページへ戻る 次の落語の舞台へ |