落語「蛸坊主」の舞台を行く 露の五郎兵衛の噺、「蛸坊主」(たこぼうず)より
■生國魂神社(いくたまじんじゃ);生國魂神社(いくくにたまじんじゃ。簡体字:生国魂神社、一般には生玉神社)は、大阪府大阪市天王寺区生玉町にある神社。昔ここに大きな蓮池が有ったが、現在までに埋められて東隣の生玉公園となっている。
■雲水(うんすい);(行雲流水のようにゆくえの定まらないことから)
所定めず遍歴修行する禅僧。行脚僧。転じて、自由気ままな旅。放浪の僧を広く雲水というが、本来は高野聖と呼ばれる諸国修行の真言僧。
■掛出し(かけだし);建物の一部を外方へ突き出して造ること。さじき・縁などを、外方へ張り出して造る。
■高野一山(こうやいっさん);高野山は山中に開かれた宗教都市である。山内は西院谷、南谷、谷上、本中院谷、小田原谷、千手院谷、五の室谷、蓮花谷の各地区に分かれ、それぞれに多くの寺院が存在する。これらの地区全体の西端には高野山の正門にあたる大門(重文)があり、地区東端には奥の院への入口である一の橋がある。信仰の中心になるのは、山内の西寄りに位置する「壇場伽藍」(壇上伽藍)と呼ばれる境内地で、ここには金堂、根本大塔を中心とする堂塔が立ち並ぶ。その東北方に総本山金剛峯寺及び高野山真言宗の宗務所がある。この他に、「子院」(塔頭)と呼ばれる多くの寺院が立ち並び、高野山大学、霊宝館(各寺院の文化財を収蔵展示する)などもある。弘法大師信仰の中心地である奥の院は、上述の一の橋からさらに2kmほど歩いた山中にある。
■僧形の者(そうぎょうのもの);僧のすがた、僧のみなりをした者。僧侶。
■精進料理(しょうじん‐りょうり);肉・魚介類を用いない植物性の食物。野菜類・穀類・海藻類・豆類・木の実・果実など精進物のみを用いた料理。反対語:生臭物
■鰹節(かつおぶし);おろしたカツオの身をゆで、または蒸し、焙(アブ)って乾かし、黴付(カビツケ)を施して日光で乾かしたもの。古く紀州に発した。削って出し汁に用いるほか、料理にかけたりする。かつぶし。
■波の花(なみのはな);(女房詞) 食塩。塩は邪悪な物を清澄にするという。相撲の土俵上でまく塩など。
■飼い殺し(かいごろし);家畜を死ぬまで飼うこと。転じて、役に立たなくなった者を一生養っておくこと。また、能力を発揮できる仕事を与えないまま雇っておくこと。
■般若湯(はんにゃとう);(僧の隠語) 酒。
■強請(ゆすり);悪意を持って無理に要求を通すこと。
■町奉行(まちぶぎょう);戦国時代末ごろからの武家の職名。江戸幕府では旗本から登用し、老中の支配下に、江戸・京都・大坂・駿府・奈良・堺・長崎などに置き、行政・司法・警察等をつかさどり、特に町政を管轄し訴訟を聴断した。単に町奉行といえば江戸町奉行を指す。江戸時代では勘定奉行・寺社奉行・町奉行などがあった。
■寺社奉行(じしゃぶぎょう);武家時代、寺社に関する人事・雑務・訴訟の事をつかさどった職。江戸幕府では三奉行の第1で、奏者番が兼帯し、将軍に直属。寺社・神職・僧侶の管理・訴訟、寺社領の人民の支配や訴訟、連歌師・楽人・検校などに関する事をつかさどった。
■宿坊(しゅくぼう);寺院に参詣した人の宿泊する寺坊。宿院(スクイン)。寺院で僧侶が生活する所。僧坊。
■高野山金剛峯寺(こうやさん_こんごうぶじ);金剛峯寺(こんごうぶじ)は、和歌山県伊都郡高野町高野山にある高野山真言宗総本山の寺院。
高野山は、和歌山県北部、周囲を1,000m級の山々に囲まれた標高約800mの平坦地に位置する。100か寺以上の寺院が密集する、日本では他に例を見ない宗教都市である。京都の東寺と共に、真言宗の宗祖である空海(弘法大師)が修禅の道場として開創し、真言密教の聖地、また、弘法大師入定信仰の山として、21世紀の今日も多くの参詣者を集めている。平成16年(2004)7月に登録されたユネスコの世界遺産『紀伊山地の霊場と参詣道』の構成資産の一部。
「金剛峯寺」という寺号は、明治期以降は一つの寺院の名称になっている。しかし金剛峯寺の山号が高野山であることからも分かるように、元来は真言宗の総本山としての高野山全体と同義であった。
■真覚院(しんかくいん);高野山中には実在しない寺院です。落語の中で、実名を出したのではまずいので仮名にしたのでしょう。似た名前の寺院には本覚院があります。
2016年9月記 前の落語の舞台へ 落語のホームページへ戻る 次の落語の舞台へ |