落語「碁泥」の舞台を行く 五代目柳家小さんの噺、「碁泥」(ごどろ)より
■五代目柳家 小さん(やなぎや こさん);(1915年〈大正4年〉1月2日 - 2002年〈平成14年〉5月16日)は、長野県長野市出身の落語家、剣道家。本名、小林 盛夫(こばやし もりお、四代目桂三木助の本名と同姓同名)。出囃子は『序の舞』。1995年、落語家として初の人間国宝に認定された。剣道の段位は範士七段。
息子は落語家の六代目柳家小さん。娘は元タレントの小林喜美子。孫は元バレエダンサーで俳優の小林十市と、その弟で落語家の柳家花緑(二人の母が喜美子)。
■碁将棋(ごしょうぎ);「碁将棋に凝ると親の死に目にも遇わない」という戒めの言葉があります。落語にも碁将棋を描いた噺が有りますが、失敗への序章です。「宮戸川」、「文七元結」、「笠碁」、「柳田格之進」、「将棋の殿様」、ヘボ将棋なら「浮世床」など有ります。
・「宮戸川」=将棋で帰りが遅くなって締め出しを食った、小網町の半七と、お花もカルタで遅くなり同じように閉め出されてしまった。二人は霊岸島の叔父さんのところに泊めて貰おうと思って・・・。
■囲碁(いご);単に碁(ご)とも呼ばれる。2人のプレイヤーが、碁石と呼ばれる白黒の石を、通常19×19の格子が描かれた碁盤と呼ばれる板へ交互に配置する。一度置かれた石は、相手の石に全周を取り囲まれない限り、取り除いたり移動することはできない。ゲームの目的は、自分の色の石によって盤面のより広い領域(地)を確保する(囲う)ことである。勝敗は、より大きな地を確保することで決定される。ゲームの終了は、将棋やチェスと同じように、一方が負けを認めること(投了という)もしくは双方の「もう打つべきところがない」という合意によって行われる。他のボードゲームと比較した場合の特異な特徴は、ルール上の制約が極めて少ないこと、パスが認められていることが挙げられる。
囲碁と数学:囲碁は、そのルールの単純性と複雑なゲーム性から、コンピュータの研究者たちの格好の研究材料となってきた。
囲碁に由来する慣用表現:日本では古くから親しまれ、駄目、布石、捨て石、定石など、数多くの囲碁用語は、そのまま日本語の慣用句としても定着している。
■碁石(ごいし)、石の大きさは白石が直径21.9mm(7分2厘)、黒石が直径22.2mm(7分3厘)。黒石のほうが若干大きくなっているのは、白が膨張色でやや大きく見えるためで、このように若干の差をつけることにより、人間の目にはほぼ同じ大きさであるように見える。厚さは6mm~14mm程度まである。厚みは号数で表され、25号でおよそ7mm、40号でおよそ11mmで、一般に、厚いものほど打った時の音が響き、高級品とされるが、打ちづらくなってくる。60号近いものも存在するが、34号以上は十分高級である。9mm前後(32~34号)のものが持ちやすく、最も多く用いられている。
「石」と呼ばれるが素材は必ずしも石材のみが用いられてはいない。黒石は那智黒、白石は碁石蛤の半化石品が最高級とされる。蛤の白石には「縞」という生長線が見られ、細かいものほど耐久性が高く、「雪」と表現され、比較的目が粗いものを「月」と呼んで区別する。現在販売されているグレードは雪印、月印、実用とあり、最も縞模様の細かい最高級の雪印、それに次ぐ月印、縞模様があまり細かくない実用となっている。ほかに、生産段階でわずかな傷などがあったものを組み合わせた徳用というものもある。練習用には硬質ガラス製のものなどが使用される。石は使用によって破損し、小さなものをホツ、周辺の欠けたものをカケという。碁器の中の石をかき混ぜて音を立てる行為はマナー違反とされている。
碁笥(ごけ)とは、碁石を入れる容器。碁器(ごき)とも呼ばれる。白石黒石の2個で1組となっている。材質は最高級品は桑(特に御蔵島産の「島桑」が珍重される)、次いで柿、紫檀、黒檀。一般的に用いられているものは欅、花梨、桜、楠、ブビンガ、栗、棗、合成樹脂などがある。表面は木地を出すことが多いが、凝ったものには蒔絵や鎌倉彫を施したものも見受けられる。古くは合子(ごうす)と呼ばれ、正倉院には撥鏤棊子とセットで渡来した精緻な美術品である「銀平脱合子」が収蔵されている。江戸時代には筒型に近い本因坊型と、丸みのある安井型があった。現代で使われているのは安井型に近いものが多い。なお、碁笥には蓋があり、対局中にアゲハマを入れておくのに用いられる。
■碁盤(ごばん)は、囲碁の用具の一つで碁石を打つ板のことである。盤の上面には縦横に直線が描かれ、それらは直角に交わっている。また、このような縦横の直線の交差により作られている格子状のものを、碁盤の目状と称する事もある(京都市内の通りなど)。
■縁台将棋(えんだいしょうぎ);夕涼みがてら縁台で指す将棋。転じて、下手同士が指す将棋。
■元士族(もとしぞく);明治に入って武士という階級はなくなったが、江戸時代まで士族と言われていた階級。
■煙草盆(たばこぼん);キセル用に、喫煙用の火入れ・灰吹などを載せる小さいはこ。
たばこと塩の博物館蔵
■カラスウリ;(烏瓜、Trichosanthes cucumeroides)はウリ科の植物で、つる性の多年草。朱色の果実と、夜間だけ開く花で知られる。 地下には塊根を有する。
2016年11月記 前の落語の舞台へ 落語のホームページへ戻る 次の落語の舞台へ |