落語「日和違い」の舞台を行く 二代目桂枝雀の噺、「日和違い」(ひよりちがい)より
■桂枝雀;二代目桂 枝雀(かつら しじゃく、本名:前田 達(まえだ とおる)、1939年(昭和14年)8月13日 - 1999年(平成11年)4月19日)は、兵庫県神戸市生まれの落語家。三代目桂米朝に弟子入りして基本を磨き、その後二代目桂枝雀を襲名して頭角を現す。古典落語を踏襲しながらも、超人的努力と空前絶後の天才的センスにより、客を大爆笑させる独特のスタイルを開拓する。出囃子は『昼まま』。師匠米朝と並び、上方落語界を代表する人気噺家となったが、1999年3月に自殺を図り、意識が回復することなく4月19日に心不全のため死去した。59歳没。他、同世代の噺家の中では『東の志ん朝、西の枝雀』とも称されている。
彼についての評価:
■日和(ひより);空模様。天候。特に、よい天候。晴天。また、ある事をするのにふさわしい天候。
■日和見(ひよりみ);天気模様を見ること。また、事の成行きをみて有利な方につこうと形勢をうかがうこと。
■距離(きょり);1里=36町=3.9km 1町=109m 1.5~2里は約6~8km 10町は約1km、時間にして約15分の距離。
右浮世絵:歌川広景(ひろかげ)「江戸名所道外尽 四十六 本郷御守殿前」(太田記念美術館蔵)。一つの傘を三人で差す。その左に俵を被った人が居ます。
■安治川(あじかわ);淀川下流の分流。大阪市堂島の南から南西流して大阪湾に入る。貞享(1684~1688)年間河村瑞賢が開削。河口部南側に天保山がある。
■八卦見(はっけみ);八卦置。占いをする者。うらないしゃ。はっけみ。
■車軸を流すような雨;雨が車軸のような太い雨足で降ること。大雨の形容。「車軸を降らす」とも。
■有平糖(ありへいとう);砂糖を煮て作られた飴の一種であり、南蛮菓子の一つである。金平糖と共に、日本に初めて輸入されたハードキャンディとされている。語源にはポルトガル語のアルフェロア(alféloa;糖蜜から作られる茶色の棒状の菓子)とする説とアルフェニン(alfenim;白い砂糖菓子)とする説とがある。
■ブリ;【鰤】。アジ科の海産の硬骨魚。体は長い紡錘形。背部は鉄青色、腹部は銀白色で、体側に前後に走る淡黄色の帯がある。全長約1m。日本付近に分布し、養殖もされる。寒鰤といい、冬に美味。いわゆる出世魚で、幼魚から順にワカシ・イナダ・ワラサ・ブリ(東京地方)、またはツバス・ハマチ・メジロ・ブリ(大阪地方)などと呼ばれる。コブリ。オオブリ。
■サワラ;【鰆】。サバ科サワラ属の硬骨魚の総称。また、その一種。全長約1m。マグロを細長くした形。体の上部に青緑色の斑紋を密布。南日本に普通で、瀬戸内海では春に来遊、冬に外海へ出る。美味。馬鮫魚。成長するに従ってサゴシ、ナギ、サワラと呼び名が変わる出世魚でもある。他の地方名にはサーラ、ヤナギなどがある。
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