「三浦屋の四ッ刻の図」

 四ッ刻ですから今の午前10時頃です。
左端が主人がいる「内所」で、1階全体を見渡せるところです。
右側の暖簾が下がっているところが入口で、客は板の間に上がり、
裏側に取り付けられた手摺りの無い階段で2階に上がり、引き付けに通されます。
階段の向こう側が張り見世で、準備が出来たら障子を閉めて営業開始です。
 暖簾をくぐったお客は、台所、食事中の部屋、主人のいる内所まで一望できてしまいます。
現代のオフィスのように間仕切りしたら、奥は真っ暗になってしまいます。当時の照明環境では仕方が無いことです。

この時間でも、帰る客がいて遊女が見送りに出ています。

「磯の鮑」に戻る

inserted by FC2 system