落語「幽霊そば」の舞台を行く 三代目柳家権太楼の噺、「幽霊そば」(ゆうれいそば)より
■四十九日の法事(49日のほうじ);四十九日(七七忌)とは、故人が亡くなってから49日までの間のことです。死後の世界では亡くなってから7日ごとに7回、あの世で生前の罪状などを裁く審判が行われると考えられており、それがすべて終わるのが49日目とされています。この間を中有(ちゅうう)または、中陰(ちゅういん)ともいいます。49日目は中陰が満ちる日、すなわち満中陰といい、すべての審判を終えた魂は家を離れて極楽へと旅立つと考えられています。遺族にとっても49日は、この日を境に日常生活に戻る「忌明け(きあけ)」の日です。親せきや生前故人が親しかった友人や知人を招いて法要(法事)を営みます。これが四十九日法要です。
■香典(こうでん);死者の霊に供する香に代える金銭。仏式等の葬儀で、死者の霊前等に供える金品をいう。香料ともいう。「香」の字が用いられるのは、香・線香の代わりに供えるという意味であり、「奠」とは霊前に供える金品の意味である。通例、香典は、香典袋(不祝儀袋)に入れて葬儀(通夜あるいは告別式)の際に遺族に対して手渡される。
■屋台のそば屋(やたいの そばや);屋根が付いていて、移動可能で、飲食物などを売る店舗。
屋台の形態は国や地域によって様々なものがあるが、初期の形態としては、天秤棒で担いで売り歩いた形態があったが商品を多く運べないのが欠点。リヤカーのように可動式の店舗部分を人力、自転車、オートバイで牽引するものや、テントのように組み立て型の骨組みをもとに店舗を設置する場合もある。またトラックの荷台の部分を改造したものもある。
■花巻にしっぽく(はなまきに しっぽく);花巻とはかけそばに細かく切り刻んだ海苔を掛けたもの。ざるそばの暖かい丼ものの蕎麦。
(広辞苑)によると、しっぽくとは【卓袱】(唐音) 元来は長崎料理のしっぽく料理から転じて、蒲鉾やキノコ、野菜を乗せた蕎麦を言うようになったと思われる。しかし、現代では花巻もしっぽくも絶滅したか、それに近いようで、ヤンバルクイナか佐渡の朱鷺かと言う状態である。気の置けない店で聞いても、「知らない」と言う返事がどこでも返ってくるだけである。”しっぽこ”とは、江戸なまり。
■芸協の鯉昇(げいきょうの りしょう);春風亭鯉昇→瀧川 鯉昇(本名:山下 秀雄(やました ひでお)、1953年2月11日 - )は、静岡県浜松市生まれ。浜松市立広沢小学校、浜松市立蜆塚中学校、静岡県立浜松西高等学校、明治大学農学部卒業。落語芸術協会所属で、同協会監事。出囃子は「鯉」。
■時そば(ときそば);落語「時そば」よりのパロディ。
■不祝儀(ぶしゅうぎ);不吉な出来事。凶事。ふしゅうぎ。特に(婚礼に対して)葬式。その時に出す、心付け。
■田原町に仏壇買いに(たわらまちに ぶつだんかいに);台東区の浅草通りに面して神仏具店が並んでいます。田原町とは、浅草・渋谷間を走る地下鉄銀座線田原町駅のことです。現在は田原町という町名は有りませんが、上野から東上野、元浅草、寿と町が並んでいて、この交差点を寿四丁目と言います。この先が地下鉄浅草終点です。下写真:田原町の地下鉄出口が有り、上野方向に仏壇屋が並んでいます。
■上野池之端(いけのはた);台東区上野二丁目。不忍池に面した南側の町。その池之端側から不忍池を望んでいます。今は蓮が満開で緑の葉の中にピンクの花がビッシリと咲いています。下:写真。
■伊豆栄(いずえい);東京都台東区上野二丁目12-22。不忍池のほとり上野池之端に有る鰻割烹料理店。
■お菊の皿(おきくのさら);落語「お菊の皿」(皿屋敷)をモチーフにしています。
■牡丹灯籠のお露さん(ぼたんどうろうの おつゆさん);落語「牡丹灯籠・お札はがし」をご覧ください。
■大黒家(だいこくや);東京都 台東区 浅草一丁目38-10 。創業明治二十年。浅草名物、天丼の店です。
■食い道楽(くいどうらく);うまい物や珍しい物を賞味する道楽。また、その道楽を持つ人。
■ゲテモノ(げてもの);一般から風変りと見られるもの。
2018年9月記 前の落語の舞台へ 落語のホームページへ戻る 次の落語の舞台へ |