落語「抜け裏」の舞台を行く 四代目三遊亭円遊の噺、「抜け裏」(ぬけうら)より
■四代目 三遊亭 圓遊(さんゆうてい えんゆう);(明治35年(1902)2月12日 - 昭和59年(1984)1月9日)、東京都中央区京橋越前堀出身。生前は落語芸術協会所属。本名は加藤 勇(かとう いさむ)。出囃子は『さつまさ』。
■五代目柳亭燕路(りゅうてい えんじ);昭和の初めに創られた、この演目「抜け裏」の作者。他に「長屋の算術」が有ります。(1886年12月28日 - 1950年6月25日)、はじめ竹本玉太夫(たまたゆう)という名の義太夫語り、1911年11月に二代目三遊亭圓遊の門下で新遊、1916年2月に三遊亭圓輔、1917年12月に若圓遊、1918年10月に四代目春風亭柳枝の門下で四代目春風亭柳條、1932年6月に晴志、再度柳條を経て1943年11月に五代目燕路を襲名。
享年64。本名は竹田新之助。
■抜け裏(ぬけうら);抜小路。通り抜けられる裏道。ぬけみち。長屋によっては袋小路と言って、行き止まりの所もあります。長屋内の私道ですから外部の人が当たり前のように通行する公道とは違います。
■路地(ろじ);表通りと比べて、人家・長屋の間の狭い道路。
■身上(しんしょう);身代(シンダイ)。財産。家計。くらしむき。
■大家さん(おおやさん);そのよび名から長屋の持ち主のように思われがちですが、じつは土地・家屋の所有者である地主から、長屋の管理を任されている使用人で、家守(やもり)、家主(いえぬし)ともよばれていました。現代で言う管理人です。豊かな地主は多くの長屋を持ち、それぞれに大家を置いた。
■唐土の孔明(もろこしの こうめい);諸葛亮(シヨカツリヨウ)の字(アザナ)。三国時代、蜀漢の丞相。字は孔明。山東琅邪の人。劉備の三顧の知遇に感激、臣事して蜀漢を確立した。劉備没後、その子劉禅をよく補佐し、有名な出師表(スイシノヒヨウ)を奉った。五丈原で、魏軍と対陣中に病死。(181~234)
■楠木正成(くすのきまさしげ);南北朝時代の武将。河内の土豪。1331年(元弘1)後醍醐天皇に応じて兵を挙げ、千早城にこもって幕府の大軍と戦い、建武政権下で河内の国司と守護を兼ね、和泉の守護ともなった。のち九州から東上した足利尊氏の軍と戦い湊川に敗死。大楠公(ダイナンコウ)。(1294~1336)
皇居二重橋前にある楠木正成公の騎馬像。
■真田幸村(さなだゆきむら);安土桃山時代の武将。昌幸の次子。名は信繁。幸村は俗伝。関ヶ原の戦の後、父と共に九度山に退去。冬の陣に大坂城に入って徳川氏の軍を悩まし、夏の陣に戦死。(1567~1615)
■尻尾を丸めて逃げ出す;負けて逃げることにいう。
■電車の停留所(でんしゃの ていりゅうじょ);電車とは路面電車のことで、都電と言われ都民の足として利用された。現在は荒川線が残るのみで、全て廃止され地下鉄に移行された。JRや私鉄の電車のことではありません。
■猛犬注意(もうけんにちゅうい);昔は個人の住宅の門に、よくこの様な標識が付けてありました。お座敷犬を飼っている家にも貼ってあったように記憶しています。ま、泥棒除けの呪いのような物で、最近は貼る家も少なくなってしまいました。
■どぶ板(どぶいた);下水の流れるドブの上に蓋として乗せた板。
■半纏(はんてん);羽織に似るが襠(マチ)も襟の折返しもなく、胸紐も付けない衣服。ねんねこ半纏の類。また、職人が着る印(シルシ)半纏の略。
■下戸(げこ);酒が飲めない人。広辞苑によると、酒を飲める人(上戸)から言わせると、
■焼酎(しょうちゅう);蒸留酒の一種。日本酒製造の際の醪(モロミ)または酒粕を蒸留したもの。または米・麦・粟・黍(キビ)・稗(ヒエ)・玉蜀黍(トウモロコシ)・甘藷・馬鈴薯・糖蜜などを原料として造り、水で薄めたもの。飲料とし、また、各種の酒類製造の原料に用いる。
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