落語「雷の褌」の舞台を行く (初)桂枝太郎の噺、「雷の褌」(かみなりのふんどし)より
■初代 桂枝太郎(かつら えだたろう);落語の名跡である。(1866年2月 - 1927年2月6日)本名: 岩本 宗太郎。享年62。
■かみなり(雷鳴り); 雲の上にいて、雷を起こすという神。鬼の姿をしていて、虎の皮の褌(ふんどし)を締め、太鼓を背負って、これを打ち鳴らし、また、人間のへそを好むとされる。雷神。はたた神。かみなりさま。
鳴雷(なるかみ)、雷神、雷公(らいこう)などともいう。江戸時代にはガミガミ怒鳴りつける人も「雷」と呼ぶようになった。尚、虎の皮の褌は、鬼がはくもので牛の角と虎の皮で丑寅(北東=鬼門)をデザインしたもの。俵屋宗達の風神雷神図でも同じみ、太鼓が連鼓というのも定番。菅原道真が天神(雷)になったとされ、領地である桑原と唱えると落ちないという。蚊帳に逃げ込むのはなぜか、定かではない。説明されているのは、雷が壁を伝うので隅より真ん中にいろという教えだとか・・・。近代的な説明が多い。
雷はどうして起こるの?
2021年8/30、21時前後の北方向の空です。気象予報では雷注意報が栃木、茨城に濃く出ていましたが、その雷が東京でも花火大会の夜空のように空を走り回っていました。頭の上で雷の直撃を受けている皆さんは大変だったでしょう。東京では音も聞こえず稲妻の乱舞でした。スーパーセルという非常に珍しい現象で、私も初めての体験でした。
風神雷神図左翼 俵屋宗達の屏風画 国宝。2曲1双、紙本金地着色。建仁寺蔵(京都国立博物館に寄託)
浅草寺雷門に建つ「雷神」。
■半季(はんき);① 各季節の半分。
■よそ行きの褌(よそいきの ふんどし);普段履き慣れた物では無く、外に出ても恥ずかしくない物(ハレの物)。正月、誕生日、記念日などのハレの日に特別に着飾るもの。そのハレの日に鬼だから着ける虎柄の褌。
■車軸を流すような雨(しゃじくをながす);大量の雨が激しく降るさまを形容する言葉。「車軸を流す大雨の中を、やっとここまでたどり着いた」。
〔語源〕車の心棒のような太い雨が降る意から。
2022年2月記 前の落語の舞台へ 落語のホームページへ戻る 次の落語の舞台へ |