落語「雉子政談」の舞台を行く 柳家喬太郎の噺、「雉子政談」(きじせいだん)より
■小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の怪談「雉子政談」を落語化;
■小泉八雲 (コイズミ・ヤクモ);
(1850-1904)本名ラフカディオ・ハーン(Lafcadio Hearn)。ギリシア生れ。父親はアイルランド出身のイギリス陸軍軍医。イギリスとフランスで教育を受け、1869年に渡米し、各地で新聞記者を務めた。1890年「ハーパー」誌特派員として来日。松江中学教師に転じ、小泉セツ(1868年2月4日 - 1932年2月18日)と結婚。熊本の五高に転任後、神戸に移り執筆に専心する。1895年日本に帰化し、小泉八雲と改名する。その後、東京帝国大学(後任には夏目漱石)、早稲田大学の講師として英文学を教え、精力的に日本紹介の筆をとった。出生名はパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)。ファミリーネームは来日当初「ヘルン」とも呼ばれていたが、これは松江の島根県立中学校への赴任を命ずる辞令に、「Hearn」を「ヘルン」と表記したのが広まり、当人もそのように呼ばれることを非常に気に入っていたことから定着したもの。ただ、妻のセツには「ハーン」と読むことを教えたことがある。
■雉子(きじ);キジ目キジ科の鳥。全長は、雄が尾が長いので80~100cm、雌が50~60cm。雄は暗緑色を主とする多彩な色で、目の周りに赤い肉垂れがある。雌は全体に褐色。北海道を除く日本各地の明るい林や草原にすみ、地上で餌をとる。雄はケンケーンと大きな声で鳴く。日本の国鳥。にほんきじ。きぎし。きぎす。
写真左、雉子の雄。 右、雉子のツガイ。
慣用句、「キジも鳴かずば、撃たれまいに」、「雉の草隠れ」がある。
■里山(さとやま);集落、人里に隣接した結果、人間の影響を受けた生態系が存在する山をいう。深山(みやま)の対義語。
写真:日本の最近の里山によく見られる杉檜林。
■機(はた);織物をつくる手動の機械。織機(シヨツキ)。機で織った布は服と書く。広辞苑
右画:19世紀前半の日本の機織りの様子 (柳川重信画)。
■地頭(じとう);江戸時代、幕府の旗本が知行として給与された土地=知行所を持つ領主。旗本や、各藩で知行地に徴租の権を有した家臣などをいう。また、主として東北地方で、名子(ナゴ=一般農民より下位に置かれ、主家に隷属して賦役を提供した農民)を使役した地主。
■お白洲(おしらす);(礫が敷いてあったからいう)
訴訟を裁断し、または罪人を取り調べる場所。転じて、奉行所。法廷。おしらす。
■祟る(たたる);神仏・怨霊・もののけなどが禍いをする。罰をあたえる。害をなす。また、したことが悪い結果をもたらす。
■形見(かたみ);死んだ人または別れた人を思い出す種となる遺品。
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