落語「真二つ」の舞台を行く 山田洋次作 五代目柳家小さんの噺、「真二つ」(まふたつ)
■この噺は、昭和42年(1967)に寅さんシリーズ「男はつらいよ」の山田洋次監督が柳家小さんの為に書き下ろした作品です。昭和55年12月国立劇場・東京落語研究会の高座から収録放送されたもの。
■成田の不動さん;成田市・成田山新勝寺、本尊は不動明王。日本橋から船で行徳に出てその足で、船橋から成田に出た。途中1泊して成田、帰りも一泊して江戸に戻った。詳しくは落語「寝床」を参照。下写真:成田山本堂(左)と三重の塔。
■大根(だいこん);アブラナ科の一年生または二年生根菜。原産地は諸説あり、未確定。古く中国大陸を経て日本に伝わった。世界各地で、多くの品種が分化。晩春、白または紫がかった白色の小十字花を開く。根部はおおむね白く、形は肥大した桜島、長大な守口などさまざまで葉とともに食用。「すずしろ」ともいい、春の七草の一。おおね。大根は沢庵漬けにするため、洗った大根を束にして架木に懸けたり、庭さきに並べたりして干します。
■薙刀(なぎなた);刀剣のひとつ。刃先が広く反りかえった刀で、中心(ナカゴ)を長くして、長い柄をつけたもの。柄は銅・鉄などを蛭巻にしたものが多い。平安時代の末頃から歩兵・僧兵が人馬を薙(なぎ)払うのに用いたが、戦国時代には衰え、江戸時代には鞘や柄を金銀蒔絵で飾って飾り道具としたほか、武家の女子の武道として発展し、現代に及ぶ。写真:長船盛景の薙刀。この刃に柄が付く。東京国立博物館蔵
■正宗(まさむね);鎌倉後期の刀工、岡崎正宗のこと。名は五郎。初代行光の子という。鎌倉に住み、古刀の秘伝を調べて、ついに相州伝の一派を開き、無比の名匠と称せられた。義弘・兼光らはその弟子という。三作の一。
正宗の鍛えた刀で、転じて、名刀。余りにも名刀なので正宗の名が有る物は大部分は偽物といわれる。
■目釘(めくぎ);刀剣の身が柄から抜けないように孔に挿す竹・銅・鉄などの釘。めぬ
き。
■なかご(中子・中心);(「茎」とも書く) 刀身の、柄に入った部分。作者の銘などをこの部分に切る。刀心。
■業物(わざもの);名工が鍛えた、切れ味のよい刀剣。
■お礼参り(おれいまいり);神仏にかけた願の成就した礼に参詣すること。
■貨幣価値(かへいかち);江戸時代の貨幣は三貨法で、金貨の1両(りょう)2両・・・で、その下の単位は分(ぶ)で、4分=1両。その下が朱(しゅ)で、4朱=1分。1両=4分=16朱、4進法です。右写真:一分金。
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