落語「弥次郎」の舞台を行く 古今亭志ん生の噺、「弥次郎」(やじろう)
志ん生のこの噺は全編ギャグでちりばめられているので、要約が出来ず、大部分を取り上げてしまいました。正味は短い噺なんですが。
■カモなんかも手づかみで捕れる;カモが水面の氷に閉じ込まれるのは知りませんが、北から渡ってきた白鳥は、水面で一夜を過ごすのですが、一気に氷が張って動けなくなり事実死ぬ鳥も居ます。急激な寒さのため、この様なことも起こるのです。
■火事が氷詰めになる;他人の不幸を笑ってはイケマセンが、氷詰めの火事は綺麗でしょうね。昭和の時代、雪に閉ざされた街に馬車が走っていた頃の話。春になると、馬糞の匂気が立ち込めて街中息苦しくなったという。冷凍保存されていたのが寒気も取れると、累積された大量の馬糞が一斉に顔を出すからだと言います。
■柔道二十三段;柔道の最高段位は十段よりも上へ昇段した前例はなく、今日では十段が事実上の最高段位になっている。そもそも段位は柔道の「強さ」のみで決まるものではないため、高段者になればなるほど、名誉段位という意味合いが強くなっている。
■胸ぐら;着物の左右の襟の重なり合う辺りの部分。
■3間(3げん);長さの単位。1間は1.82m。3間は5.46m。大きすぎるイノシシです。
上記写真:イノシシの剥製 上野・国立科学博物館蔵 3間も有るような大イノシシではありませんが、標準サイズです。あ!・・・雌か雄か確認するのを忘れていました。
■猪(いのしし);ウシ目(偶蹄類)イノシシ科の哺乳類の総称。また、その一種。体は太く、頸は短く、口さきが突出している。国内のものは頭胴長約1.2m、尾長20cm。ヨーロッパ中南部からアジア東部の山野に生息する。背面に黒褐色の剛毛があり、背筋の毛は長い。犬歯は口外に突出。山中に生息、夜間、田野に出て食を求め、冬はかやを集めて眠る。仔は背面に淡色の縦線があるので瓜坊(ウリボウ)・瓜子ともいう。豚の原種。
■早稲田の大隈(わせだのおおくま);早稲田大学の創設者・大隈重信は、天保9年2月16日(1838年3月11日) - 大正11年(1922年)1月10日)は、日本の武士(佐賀藩士)、政治家、教育者。位階勲等爵位は従一位大勲位侯爵。
政治家としては参議兼大蔵卿、外務大臣(第3・4・11・14・29代)、農商務大臣(第13代)、内閣総理大臣(第8・17代)、内務大臣(第30・32代)、貴族院議員などを歴任した。早稲田大学の創設者であり、初代総長。
■ウワバミ(蟒蛇);(ハミはヘミ・ヘビと同源) 大蛇。特に熱帯産のニシキヘビ・王蛇などを指す。よく落語では大きなヘビをウワバミと表現し、胴中は人が通れるほど大きなトンネルぐらいある。
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