落語「運転手募集」の舞台を行く 四代目柳亭痴楽の噺、「運転手募集」(うんてんしゅぼしゅう)より
■痴楽綴方狂室より恋の山手線
上野を後に池袋、走る電車は内回り、私は近頃外回り、
落語「恋の山手線」より
■山手線;山手線の読み方について。過去には「やまて線」と「やまのて線」の二通りの読み(言い)方が有りました。やまて線が主流だったように記憶していますが、歴史とか地理的にとかで、今の「やまのて線」に統一されました。この噺の時代背景からして、痴楽も「やまて」と言っています。
上野を出発した内回りの最新山手線。奇麗なうぐいす芸者がいる鶯谷は次です。
■柳亭痴楽(りゅうてい
ちらく);痴楽さんは1921年、現在の富山市の呉羽で生まれ、幼少時に上京。義太夫から落語に転身し、45年、第2次大戦後で第1号の真打ちになった。落語のまくらに使った「つづり方」では、「柳亭痴楽はいい男 鶴田浩二や錦之助 あれよりグーンといい男」「上野を後に池袋、走る電車は内回り、私は近ごろ外回り」といった節回しが受け、「爆笑王」と呼ばれた。後に人間国宝となった柳家小さんさん(2002年5月死去)らと、若手の花形とされた。
■交通事故(こうつうじこ);広義には陸上・海上・航空交通における事故の総称を言います。交通安全の施策や統計などでは道路交通事故のほか、鉄道交通事故、海上交通事故、航空交通事故などを含む広い意味で用いられる場合もあります。一般的には道路における自動車・自転車・歩行者などの間に発生した道路交通事故を指すことが多い。
痴楽がこの噺を演じている時代は、死者数が多く、交通戦争と言われていた当時で、年間1万人を越える死者数を記録していました。
■月形半平太(つきがた はんぺいた);行友李風作の戯曲、4幕。大正8年(1919)沢田正二郎らの新国劇により初演。幕末の京都を背景にした、長州藩士月形半平太を取り巻く恋と剣の物語で、劇中の「春雨じゃ濡れて行こう」の台詞が有名。モデルは武市瑞山(たけちずいざん)(通称、半平太)とされる。 という名台詞で広く知られる。
■肥溜め(こえだめ);農家その他で出た屎尿を貯蔵し、下肥(しもごえ)にするための穴または、大きめの水瓶。水瓶の方は、素焼きの瓶が多く、土中に埋め使用する。
■吉田茂(よしだ しげる);(1878年(明治11年)9月22日 - 1967年(昭和42年)10月20日)は、日本の外交官、政治家。勲等は大勲位。
外務大臣(第73・74・75・78・79代)、貴族院議員(勅選)、内閣総理大臣(第45・48・49・50・51代)、第一復員大臣(第2代)、第二復員大臣(第2代)、農林水産大臣(第5代)、衆議院議員(当選7回)、皇學館大学総長(初代)、学校法人二松学舎舎長(第5代)などを歴任した。
■免許証(めんきょしょう);運転免許証。自動車や原動機付自転車の運転が許可されていること(一般に運転免許とも呼ばれる)を示す公文書である。
日本の制度では道路交通法の規定により、都道府県公安委員会によって発行される運転許可を証明する公文書であり、個人所有の物ではなく許可日が過ぎた運転免許証は、速やかに都道府県公安委員会に返納しなければならない。これらの運転許可証を取得許可を得ずに日本国の公道を自動車等、動力機で走行することを禁じている。また氏名、生年月日、住所、免許条件、証明写真、番号が登録される。
2018年7月記 前の落語の舞台へ 落語のホームページへ戻る 次の落語の舞台へ |