落語「宇宙戦争」の舞台を行く 四代目桂米丸の噺、「宇宙戦争」(うちゅうせんそう=賢明な女性たち)より
■星新一の「賢明な女性たち」を元にしたSF落語。桂米丸がレコードを出しているが、深町純がシンセサイザーで出囃子から挿入曲、効果音まで作った。正直、ありきたりの物に感じる。寄席で聞いた時は、「さあ戦争だ」と叫んだ途端に楽屋で太鼓と銅鑼・・・、「時代錯誤も甚だしい」と言うのがおかしかった。桂夏丸君が受け継いでいる。
星新一の噺に、落語ばなし 第148話 「戸棚の男」が有ります。
■星新一(ほし しんいち)
■「SF寄席」と題する「落語」と「シンセサイザー」のコラボは1979年にリリースされた。口演と脚色は「桂米丸」が担当、落語の原作は「星 新一」、シンセサイザー音楽は「深町純」が担当している。当時の世の中は「インベーダー・ゲーム」が流行り映画「未知との遭遇」や「スター・ウォーズ」が大当たり、まさに時代にマッチしたレコードだった。米丸の出囃子「金毘羅舟々」もシンセサイザーである。第一面に収録された「賢明な女性たち(宇宙戦争)」は女性たちが「UFO」に攫われていくという実にファンタジックな作品、昭和54年(1979年)の正月に「FM東京」で放送されている。
右写真、桂米丸 「宇宙戦争」CDジャッケット。
■四代目 桂米丸(かつら よねまる);(1925.4.6.
~)横浜生まれ、
落語家。本名須川勇。都立化学工業専門学校卒業。1946年 五代目古今亭今輔に入門。師匠より新作落語の英才教育を受け,1947年古今亭今児を名のり二つ目で初高座。1949年真打ちに昇進し,四代目桂米丸を襲名。洗練された語り口が好評で,テレビの演芸番組の司会などでも活躍。入門から
60年以上新作ひと筋で,現代サラリーマンを主人公にした新作落語『相合傘』『玄関の扉』(古城一兵作),『狭き門』(大野桂作)などや,日常生活のおもしろいひとこまを描いた自作『レストラン』,映画を題材にした『ジョーズのキャー』などを口演。また 1968年には日本放送協会 NHKの実験番組で SF落語『宇宙戦争~賢明な女性たち』(星新一原作,神津友好脚色)を口演した。
■未確認飛行物体(みかくにん ひこうぶったい、英: unidentified flying object、UFO);その名の通り、何であるか確認されていない(正体不明の)飛行する物体のこと。
その正体は航空機など既知の人工物体、遠方のサーチライトや自然物(天体・雲・鳥など)の誤認も含まれうるが、略称のUFOは「エイリアンクラフト」(宇宙人などの乗り物)という意味で使われることが多い。
左、1952年にアメリカ・ニュージャージー州で撮影されたアダムスキー型UFOの写真。 右、1970年にアメリカ、ニューハンプシャー州で撮影された葉巻型UFOと解釈されている画像。
■宇宙戦争(1953年の映画)
;同名の『宇宙戦争』(うちゅうせんそう、The War of the Worlds)は、1953年のアメリカ合衆国の特撮映画。監督はバイロン・ハスキン、出演はジーン・バリーとアン・ロビンソン(英語版)など。H・G・ウェルズが1898年に発表したSF小説『宇宙戦争』を、ジョージ・パルとパラマウント映画が映画化した作品。
ある日、世界各地に隕石が降り注いだ。科学者のフォレスター博士は、カリフォルニアに落下した隕石の分析を依頼されるが、その大きさの割にはクレーターが小さいことを不思議に思う。フォレスターは現場にいた教師のシルヴィア、彼女の叔父で牧師のコリンズを頼って近くの街に滞在し、さらに詳しい分析をしようと試みる。落下現場に監視が付けられたその夜、隕石の中から突如アームのようなものが伸びて光線を放ち、監視の男達を焼き殺してしまう。空からまたも降ってきた隕石と、殺された男達の哀れな姿を見たフォレスター達は、軍隊の出動を要請する。
隕石の周囲を取り囲む軍隊の前に、恐るべきものが出現した。アームの正体は、火星人が地球侵略のために建造した戦闘兵器の一部だったのだ。牧師のコリンズは火星人との対話を試みるも光線を浴び、シルヴィアの前であえなく消え去った。ついに軍隊の総攻撃が始まるが、目に見えないバリヤーに守られた戦闘兵器は砲弾も何も通じず、軍は撤退を余儀なくされる。フォレスターとシルヴィアも退避を図るが、搭乗したセスナ機が途中で不時着し、荒野に放り出されてしまう。
何とか民家へと逃げこむ二人。だが彼等は、そこで新たに送り込まれた戦闘兵器と遭遇する。
有名な宇宙映画では、未知との遭遇 (1977年、アメリカ)、E.T.(1982年、アメリカ)、インデペンデンス・デイ(1996年、アメリカ)等が有ります。
2021年8月記 前の落語の舞台へ 落語のホームページへ戻る 次の落語の舞台へ |