落語「猫の災難」の舞台を行く 柳家小三治の噺、「猫の災難」(ねこのさいなん)
■酒屋(さかや);酒は当時量り売りで販売されていた。空の1升瓶を持って必要量とグレードを指定して買い求めた。
■鯛の眼肉(たいのがんにく);鯛の目玉の周りに着いたゼラチン状の肉。ここが一番旨いという人が居ます。頭の所をカブトと言って、煮ると素晴らしい酒の肴になります。他の魚に比べて臭みや脂肪などの癖も強くない。また、鮮度の落ちが遅いのも特徴である。刺身、カルパッチョ、焼き魚、吸い物、煮付け、鍋料理、鯛めし、天ぷらなど多種多様な料理に用いられる。
右写真;眼肉が付いた鯛のカブト煮。
真鯛:全長120cmに達する比較的大型の魚だが、食用として多く流通するのは30-70cm程度である。体は側扁した楕円形で、顎が前方にわずかに突き出る。胸鰭は細長く、全長の半分近くに達する。尾鰭は大きく二叉する。口の中には上顎に2対、下顎に3対の鋭い犬歯があり、その奥に2列の臼歯がある。
体色は紫褐色を帯びた光沢のある淡紅色で、青い小斑点が散在する。若魚では体側に5本の不明瞭な横縞が出るが、成魚ではこの横縞がなくなる。また、尾鰭の後縁が黒い点でチダイやキダイと区別できる。日本では重要な食用魚で、「鯛」といえば狭義にはこの魚を指す。
■すり鉢(すりばち);大きな丼状の鉢で、内側にヤスリ状の溝が切ってあって、すりこ木で食材をすりつぶす。この鉢を逆さまにして、鯛の骨の上に被せたら頭と尻尾がはみ出して、丸々一匹の鯛のように見えたのです。
■2丁(2ちょう);距離の単位。1丁(町)は109m。2丁は218m。
■5合(5ごう);酒の量。1升は1.8L。1升の半分=5合=0.9L。
■三枚におろす(さんまいにおろす);魚をおろすとき、背骨を取り除くと、全部で3枚になる、その身の部分。
■一合上戸(いちごう_じょうご);酒飲みの上戸であるが、余り飲めない酒好き。
■冷や酒(ひやざけ);日本酒は燗をするのが普通で、冷やで飲むというのは、よっぽど旨い酒か、待ちきれなくてやむを得ず、そのまま冷やでいただくかです。冷やは親父の小言と同じで後から効いてきます。
■長屋(ながや);長屋の壁は薄いので、内緒話以外はみんな筒抜けです。隣の猫がネコがと言っているのが、全部筒抜けになっていて、たまらず隣の奥さんが出てきたのでしょう。
深川江戸資料館の長屋
2015年5月記 前の落語の舞台へ 落語のホームページへ戻る 次の落語の舞台へ |